なぜ椎間板ヘルニアがおこるのか?
日常の習慣から
椎間板ヘルニアの原因には、まずは日常の習慣があります。椎間板には水分が含まれており、その水分量は20歳あたりをピークとして、徐々に減少していきます。そのため、日常の何気ない習慣から椎間板ヘルニアとなる可能性が出てくるのです。
例えば、誰かに呼ばれて急に振り返ったり、ゴルフのクラブや野球のバット、あるいはテニスのラケットを振ったりすることで、腰に軽い痛みを感じるという経験のある方は少なくないでしょう。
それから、引っ越しなどでダンボールに入った書籍などの重い荷物を持ち上げた時に、ちょっとした痛みを感じることもあるでしょう。
これらの何でもなさそうな動作の中で、ほんの少しだけでも意識することで、椎間板ヘルニアになるリスクを減らすことができるのです。
荷物を持ち上げるときも、足を開いてきちんと腰を落とした状態で、ゆっくりと腕の力に頼らずに身体全体の力で持ち上げるようにすることを心がけるだけで、大きく変わってきます。
姿勢の悪さから
椎間板ヘルニアの原因には、普段の姿勢も大きく影響します。長時間猫背などの状態で椅子に座りっぱなしであったり、足を組む行為や、畳の上で横に座るといったことをしていますと、知らず知らずのうちに骨盤や背骨が歪みやすくなってしまいます。
骨盤が歪んでしまいますと、当然背骨も歪んでしまうことにつながるため、椎間板ヘルニアなどの腰痛を起こしてしまいやすくなるのです。腰痛だけでなく、外反母趾であったり、O脚や内臓の病気にもつながりやすくなります。普段から意識して正しい姿勢を心がけるようにしましょう。
椎間板の老化によるもの
椎間板は、頚椎(首)から腰椎まで合計で23箇所にあります。この椎間板があるおかげで、重力などの衝撃からクッションのように背骨を保護してもらえるのです。
そんな椎間板も、先述したように20歳あたり(早い方は10代後半)にて、含まれる水分量が低下していくにつれ、クッション状態が低下していってしまうのです。
クッション性が低下した椎間板は、中に入っている髄核がほんの何気ない衝撃で飛び出してしまい、椎間板ヘルニアの症状となります。
骨の老化によるもの
人間の骨は加齢によって老化していく傾向があります。それ以外にも、カルシウムの不足によって骨密度が低下していくことがあります。年齢に関わらず無理なダイエットや、好き嫌いの多い食事を続けることで、骨の変形であったり、骨粗鬆症といった病気になるリスクが高まります。ほんの少しの衝撃で骨が欠けたりすることで、椎間板にも影響が出てしまい、椎間板ヘルニアなどの腰痛へとつながりやすくなるのです。
普段から意識して、カルシウムを多く含む魚介類や乳製品などを摂るようにしましょう。