椎間板ヘルニアに関するちょっとした話

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犬もなる椎間板ヘルニア

人間だけの症状ではない

人間が椎間板ヘルニアなどの腰痛になってしまうのは、元々4足歩行だったものが2足歩行となったことが原因であるとも言われています。4足歩行と比べて2足歩行の方が、背骨にかかる重力などの負担がどうしても高まってしまうためです。

それでは、4足歩行である人間以外の動物には、椎間板ヘルニアなどの腰痛というものはないのでしょうか?
いいえ、実は身近なペットである犬や猫も、椎間板ヘルニアになるのです。

犬の椎間板ヘルニア

犬の場合、人間と同じように加齢とともに椎間板ヘルニアになる確率が高まるようです。それ以外にも、犬の種類によっては、椎間板ヘルニアになりやすいケースもあるのです。

犬の椎間板ヘルニアには2つの種類に分かれます。そのひとつのハンセン1型椎間板ヘルニアは、ダックスフンドやシーズー、ビーグルにコーギー、ペキニーズやコッカースパニエルといった、軟骨異栄養性犬種に多く見られる椎間板ヘルニアのことをいいます。

軟骨異栄養性犬種の特徴として、椎間板の構造が2歳になる前に変わってくるというものがあります。そうした成長による変化による影響から、椎間板ヘルニアとなる可能性が高まり、3歳から6歳の間に症状が起こることが多いようです。

ハンセン2型椎間板ヘルニア

犬の椎間板ヘルニアのもうひとつの種類に、ハンセン2型椎間板ヘルニアというものがあります。ハンセン2型椎間板ヘルニアは、パピヨンやミニチュアシュナウザー、ヨークシャテリアにプードルやマルチーズ、シベリアンハスキーやゴールデンリトリバーやラブラドールレトリバーといった種類の犬に起こりやすいと言われています。加齢による影響で、徐々に椎間板が変性してしまうことが原因です。成犬から老犬に多く見られる椎間板ヘルニアであり、症状が少しずつ進行していくのが特徴となっています。

症状の進行

犬の椎間板ヘルニアの症状として、まず軽めの段階では背中を丸めることがそれまでよりも多くなったり、自分から身体を動かすことをしなくなったり、飼い主が運動させようとしても嫌がるようになります。その他には背中に触られたくないという素振りを見せるようになります。

もう少し症状が進行しますと、後ろ足に力が加えられなくなることから、歩き方がフラフラとしたものになっていきます。

そして更に症状が進みますと、後ろ足に力を加える事が全くできなくなります。そのため、前足のみを使った動きとなっていきます。それから排尿障害の症状が起こりますと、自らで排尿することができなくなってしまいます。