椎間板ヘルニアに関するちょっとした話

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猫もなる椎間板ヘルニア

猫の椎間板ヘルニア

猫は身体が柔らかく、普段は寝ていることが多いので、(1日20時間)じっとしている印象があるのですが、いざ動き出すと俊敏な動作をするため、椎間板ヘルニアなど無縁のようにも思えるのですが、犬ほどではないけれど、発症する可能性はあると言われています。

子猫や若猫がかかりやすい病気として、クル病(栄養性二次性上皮小体機能亢進症)があります。このクル病になることがきっかけで、椎間板ヘルニアへとつながるケースがあります。クル病は、ビタミンやミネラルのバランスが崩れていることによってなってしまいます。特にカルシウムが不足したり、リンを摂り過ぎることで骨そのものが弱くなることから、椎間板ヘルニアになりやすい体質になっているためです。

肥満の影響

人間の場合、肥満となることで生活習慣病となるリスクが高まることが、盛んに言われるようになりました。肥満した方は、椎間板ヘルニアなどの腰痛にもなりやすいと言われています。猫の場合も同様に、肥満によって椎間板ヘルニアとなる可能性が高まります。

子猫のうちから栄養バランスや、ご飯の量に気を配った食生活を飼い主が心がけることで肥満を防ぐことで、椎間板ヘルニアの予防へとつながるのです。

症状について

猫の椎間板ヘルニアの症状として、自分で立つことができなくなってしまったり、歩き方がフラフラとしたものになってしまったり、歩くことそのものをしなくなったり、嫌がるようになります。そして特に頚椎の椎間板ヘルニアとなった場合には、進行してしまうと前足と後足が麻痺してしまうことから、排尿や排便に影響が出てくるため、失禁などが目につくようになります。

猫の椎間板ヘルニアの検査

猫の椎間板ヘルニアの検査は、神経学的検査とレントゲン検査と造影検査といったものがあります。神経学的検査で見る点は、前足や後足をつねったり、皮膚を軽く突いて痛みが感じられているのかという事などです。検査は神経学的検査をした後にレントゲン撮影をして、最後に造影検査といった流れとなります。

治療方法

検査の結果、椎間板ヘルニアと診断されましたら、治療へと続きます。治療方法には、抗炎症薬もしくはビタミンB複合体を使用するものや、マッサージに温熱療法といったものがあります。

治療の際の注意点として、猫を安静にさせるということです。猫は案外動きの多い動物ですから、じっとさせるのは難しいかもしれないのですが、治療期間だけでも激しい動きを避けるように飼い主が見守るようにすることが求められます。